いわての暮らし支え隊

第1回目の「ちゃぐりんスクール」。参加者もJA職員も一緒に記念撮影

JAいわて花巻

お米ができるまでを
体験しよう

JAいわて花巻のちゃぐりんスクール

はだしで田んぼへ!はじめての田植え体験


ほそい畦道に一列に並びます。風が気持ちいい!


1本1本、植えていきます


田んぼの先生、畠山均さんから植え方の説明

 青空のもと、爽やかな風が水が張られた田んぼの上を吹き渡っていきます。

 5月初旬、絶好の田植え日和のこの日、花巻市野田にあるJAいわて花巻の「ちゃぐりんスクールほ場」には、小学校1年生と2年生の子どもたち20人とその家族が集まりました。

 

 靴を脱いでズボンをたくし上げた参加者は、細い田んぼのあぜ道にずらりと一列に。手渡された稲の束を手に、田んぼの先生ことJAいわて花巻の営農指導員、畠山均さんからの説明に耳を傾けます。「ひとりで2列分の田植えをします。稲は葉っぱが4本分数えて植えてくださいね…」。説明が終わると、いよいよ田植えのスタートです。


今から植えるよ!笑顔でがんばれ!


田んぼの水の冷たさも忘れて


ガオー!どろんこ怪獣の出現だ!


田植え終了!お母さんとガッツポーズ

「さあ、入って下さ〜い!」
 JA職員の掛け声に、みんながはだしで田んぼの中に入りました。
「うわっ!ここ深い!」
「きゃあ!つめた〜い!」

 

 驚きと歓声が、そこかしこから上がります。踏み入れた足をぬるりと包む泥の感触は、今まで経験したことのないもの。柔らかい泥の中ではバランスを取るのも一苦労です。ひと足、ふた足、ゆっくりと足を動かして注意深く苗を植えていきます。1本、また1本。どんどん進む子もいれば、うっかり尻餅をついて泥んこになった男の子も。はじめは田んぼの泥の冷たさに驚いていた女の子も、お母さんと一緒に真剣に苗を植えていきます。たっぷり一時間半、さいごは大人たちの手も借りながら、1枚分の田んぼの田植えが終わりました。

農業と食の大切さを伝える「ちゃぐりんスクール」


教えてもらいながらバケツに苗を植えます


おばあちゃんは田植え体験の応援団


お父さんと一緒に田植えしました


アグリサポーターは花巻農業高校の生徒たち


ほら植えてごらん。優しいおばあちゃんと

「愛・農・土」をキャッチフレーズに、さまざまな事業に取り組んでいるJAいわて花巻。「ちゃぐりんスクール」は地域の子どもたちに、命と農業、食べもののたいせつさを伝えようと、平成15年にスタートした事業です。スクールでは小学生を2学年ごとに3コースに分けて、毎年5月から12月までのおよそ半年に渡り、田植えや野菜の定植を手始めに、野菜やりんごの収穫体験など季節ごとの作業を体験していきます。さらに女性部のメンバーが講師となって、ピザ作りやお弁当のおかず作りなどの料理体験も行われる、盛りだくさんなカリキュラムです。

「土の匂いや野菜の香りを感じたり、できた作物を食べてみたり。みんなの五感を研ぎ澄ませていろいろなことを体験して欲しいし、友達もいっぱい作ってくださいね」。

 田植え体験の前に行われたちゃぐりんスクールの開校式では、校長先生であるJAいわて花巻副組合長理事の高橋勉さんがあいさつ。見守るJA職員も、今年4月に入所したフレッシュな職員を中心に子どもたちのサポートに当たります。子どもたちはもちろんですが、若手職員にとってもちゃぐりんスクールは本格的に関わるはじめてのJA事業。関わる全員が一丸となって、楽しく安全な事業を進めていきます。


秋にはおいしいご飯が食べられるかな?


黒糖まんじゅうをパクリ。おいしいね!


スクールのお土産をもらって次回も参加!


はじめての田植えの感想が寄せられました

 さて、田植えが終わった後はJAの本店前に戻り、用意されたバケツに苗を植えてみることに。こちらは植えた後は参加者各自が持ち帰り、自宅で育てることになっています。田んぼとバケツという環境は違っても、お米を育てるというプロセスにかわりはありません。小さな苗はふわふわと頼りないけれど、秋にはきっと各家庭で黄金色の稲穂をつけることでしょう。作業の後はおやつの時間。手作りのおまんじゅうを頬張り、JA職員によるクイズタイムで農業について学び、第一回の「ちゃぐりんスクール」は終了しました。

ご飯の時間が変わるかも!体験がはぐくむ農業への関心


JAいわて花巻副組合長理事の高橋勉さん。「子どもたちの感性を豊かにする体験です」


農事組合法人「遊新」の代表理事、髙橋新悦さん。「まさに食育だよね」


JAいわて花巻青年部花巻地域支部の晴山貴宏さんと杉村一郎さん


今年の「ちゃぐりんスクール」の企画を担当したJAの山本来未さん。「食と農に関わって学んで欲しいですね」

 ちゃぐりんスクールについて、高橋勉副組合長は「まさに総合学習の時間なんです」と話します。

 「15年前にスクールが始まった当時は農業体験だけでしたが、今は食育や料理などを含めて農業の大事さや食の楽しさを子供達に伝える場になっています。子どもたちと一緒に参加するお父さんやお母さんにも参加してもらうので、家庭に帰ってからもスクールの話ができるでしょう。こうして農業について語る機会を増やすことも食農教育だと思っています」。

 この事業にほ場を貸している農事組合法人「遊新」の髙橋新悦さんは「いつも食べているお米がどんな風に作られているかを知って欲しい」と農作業の指導にも汗を流し、青年部花巻地域支部の晴山貴宏さんと杉村一郎さんも「ご飯を食べるときに『こうやって作るんだ』と思い出してもらえれば」と願っています。こうして農業に関わるたくさんの大人たちの思いが子どもたちの農業への関心を育み、現在ではJAいわて花巻の職員として働く“ちゃぐりんスクール卒業生”もいるのです。

 スクールのテーマは「6つの『しょく』を感じよう」。食(たべる)、植(植える)、触(ふれる)、色(いろいろ)、飾(かざる)、職(しょくぎょう)を、さまざまな体験を通して学んでいきます。この日、1年生と2年生の子どもたちは田植え体験を通して「植」「触」を学びました。

 次回の開催は6月下旬、きっとまた楽しい体験になることでしょう。

(取材日/平成30年5月12日、取材・撮影/フリーライター 井上宏美)

インデックスページへ戻る