いわての新鮮力 JA岩手県青年組織協議会

 全国およそ6万人もの会員を数える全国農協青年組織協議会(JA全青協)。農業青年層を中心に組織される団体で、JA岩手県青年組織協議会(JA県青協)では8の青年部単位組織を合わせて約2,000人の盟友がさまざまな活動を展開している。地域営農対策や農政対策、地域社会での文化・スポーツ活動etc…多岐にわたる事業を企画し、実行するために奔走するのは、会長の石倉一伸さんをはじめとする10人の役員だ。今回は平成22年11月開催の第47回JA岩手県青年大会に先駆けて行われた、第2回JA青年部委員長・事務局合同会議の様子をお届けする。

 会議に先立って紹介されたのは、初代「いわて純農Boy」に選ばれた二戸市の米田雅樹さん。「いわて純農Boy」とは農業青年のイメージアップをはかるべく平成22年にJA県青協が創設したコンテストで、純農Boyは1年の任期で県内外の農業フェアなどに参加、岩手の農業と青年部活動をピーアールする。3年前に就農し現在はキュウリやネギを栽培する米田さんは「県青協のイメージアップに貢献できるようにがんばりたい。この経験は自分のプラスにもなると思います」と真摯に挨拶。石倉会長も「来年に繋がる、魅力ある活動にしていければ」と、純農Boyの活動を支援する意思を示した。続いて会議の冒頭では、JA新いわての荒谷常務が「岩手の農業を背負って立つ気概を持ってもらえればと思う」と、青年部への期待の込もった挨拶があった。

 協議事項のひとつは、青年部としての政策提言とりまとめへのプロセス作り。生産者主導の農政運動が叫ばれる中、まず岩手の青年部のビジョンを統一する必要があるのだ。そこでJA全青協の作成した政策集作成マニュアルを参考に、全体グループワークで課題の洗い出しが行われた。同じ若手農業者であっても、現状に関する捉え方はそれぞれに違う。「米もそうだが畜産への課題も見逃せない」「野菜の価格変動への理解を得る方法はないか」「現在注目される飼料米へ将来を託せるのか」ー短い討議のなかでも、役員からはシビアな意見が相次いだ。このような協議は11月の青年大会以降も続けられ、出された意見は検討や分析を経て最終的にはJA県青協の要望としてまとめられる。

 会議のあとには視察研修が行われた。訪問先の株式会社南部美人は、世界進出も果たしながら二戸にしっかりと軸足を置いた酒造りを行っている蔵元だ。案内役をつとめた五代目蔵元で専務の久慈浩介さんによると、今の南部美人が注力している商品のひとつは、県産の酒造好適米「ぎんおとめ」を使った純米酒に梅を漬け込んだ梅酒。米は二戸市の農事組合法人・金田一営農組合と栽培契約を結び全量買い取りを実施しているが、「いい米が出来たら高く買い取るのは当然」と久慈専務。それは生産者のモチベーションアップに繋がり、結果としていい米づくりにも結びつくわけだ。米袋がうず高く積まれた洗米室、日本酒の濃厚な香りが充満する蔵では醪を味見した一行は、米の味わいに加えて人の持つ『力』も実感した様子。「地元の風土を感じることで、地元をアピールできる人材を少しずつ積み上げていける。そういう意味でも、とても面白い勉強ができたと思います」と石倉会長も手応えを感じていた。

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