雪にもかかわらず100名を越える盟友が集まった

 岩手農業の現在を支え、未来を担うJA青年部。県下約1600人の盟友の基盤となるJA岩手県青年組織協議会では、11月20日に1年の活動を締めくくるJA岩手県青年大会を開催した。会場となった盛岡市内のホテルには、事務局を含め100人を越える盟友が結集した。

 JA青年の主張発表大会やJA青年組織活動実績発表大会という恒例のプログラムに加えて、今大会では東北農政局との意見交換会という今までにない企画が試みられた。実現に奔走した高橋真悟会長は、開会の挨拶で「盟友が一緒になって環境を整える場づくりが必要だと思ったから」と意見交換会に寄せる思いを告げ、「岩手に根付いている多様性ある農業文化を分科会でぜひ発揮して欲しい」と盟友へ、積極的な議論参加の期待をこめた。


「次のポリシーブックへも生かせる会に」と高橋真悟会長


3名が登壇した「JA青年の主張大会」


4つの事例が紹介された「JA青年組織活動実績発表大会」

 久保憲雄JA岩手県五連会長をはじめ来賓からの祝辞を受け、午前の部はJA青年の主張発表大会から始まった。登壇者は3人。JA岩手ふるさと金ヶ崎地域青年部の小野寺浩基さんは「私の思い」と題し金ヶ崎町の農業の現状と経営について紹介、盟友との情報交換で未来に備えたいと結んだ。続いてはJA江刺青年部の藤里支部の菊池順さんが「つかみとれ!未来農業と地域農業を仲間たちと」として、父の病気で就農し孤軍奮闘するなかで出会った青年部で仲間の素晴らしさを実感したと発表。JA新いわて青年部玉山支部の玉山龍輔さんは「農業経営を選択してよかった!」と題し、異業種から農業への転身を決意し苦労の末に自営をはじめた経緯を紹介、先輩や仲間と充実ぶりがうかがえる発表となった。


作目別の分科会に分かれてのディスカッション


米、園芸、酪農、それぞれの実情を話し合う


政策側と現場が展望を話し合う貴重な機会


農政局からの資料を見ながら発言が続く


よりよい農業のため。発言も熱を帯びる


同じ作目でも状況は違う。意見に耳を傾ける

 続いて行われたJA青年組織活動実績発表大会では4組の事例が発表された。「地域とのかかわり合いと今後」と題し、一関市室根町の紹介や青年部活動、東日本大震災の支援活動や食農教育などについて紹介したJAいわて平泉青年部協議会室根青年部の芳賀慎也さん、JAいわて中央盛岡地域青年部本宮支部の浅沼稔さんは、管内の支援学校からの依頼で取り組んだ体験授業で始まった新規事業への取り組みを「小さな一歩 大きな一歩」として披露。JA新いわて青年部葛巻支部の木戸場克郁さんは「再び時は動き出す」と題して、地元小学校への農業と青年部活動の紹介が反響を呼び、商工会や森林組合など町ぐるみの事業になったことを紹介。特製のポロシャツを着込みのぼり旗を掲げた盟友の応援で登場したJAいわて花巻北上地域青年部和賀支部の小原康史さんは「it's a Piece of cake」として盟友数減少に歯止めをかける取り組みとして学童農園活動や農協職員および地域交流の様子を紹介、その中から支部名物が生まれたことも伝えた。

 昼食を挟み、午後は東北農政局との意見交換会。盟友は「水田・平場」「水田・中山間」「園芸作物」「果樹」「畜産・酪農」の各分科会に分かれグループディスカッションを行った。ファシリテーターとして各テーブルに参加した青年協の役員も加わって、自己紹介そして農政局職員からの情勢報告を受けての意見交換会は時間を追うごとに熱を帯び、リアルな意見やアイデアがやり取りされていくように。1時間45分の意見交換会はあっという間に終了した。「さまざまな関係機関と情報交換することは自身の農業経営継続に結びつくと思う。このような機会は1回で終わらせるのはもったいないし、今後も勉強や意見交換会の場をどんどん提供していきたいと思う」と高橋会長。手応えに加え、次回に繋げていくヒントが得られたプログラムとなったようであった。


地域を越えて情報交換。貴重な時間


第8代目の純農boy、岩渕世寿人さん


盟友で歌手の橘和徳さんとJA青年の歌を合唱

 大会もいよいよ終盤。午前の発表に対する講評が行われ、JA青年の主張発表大会はJA江刺の菊池順さんが地区大会へ、JA青年組織活動実績発表大会はJA新いわての木戸場克郁さんが東北ブロック大会出場の切符を手にした。そして第8代目の純農boyはJA江刺青年部の岩渕世寿人さんに。「岩手をどんどんPRしていけたらと思います」との抱負に、会場からは拍手がおきた。

 多様性ある岩手の農業を青年部活動を通して感じられた本大会。情報交換や交流を深めた盟友は、それぞれの地域で一層活躍していくことだろう。

(取材日/平成29年11月20日、取材・撮影/フリーライター 井上宏美)

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