いわての輝く女性

平成28年4月 JA江刺女性部 愛宕支部

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JA江刺女性部 愛宕支部

前列右より、菊池洋子さん、遠藤フデ子さん、愛宕支部長の菊池美奈子さん、高橋烈子さん、後列右より、会館管理担当の紺野真由美さん、佐藤ヨシ子さん、高橋るみ子さん、岩本才子さん、JA担当の佐々木幸子さん

 奥州市江刺区愛宕地区。特産のりんご畑の中に立つ集会所「さいかち会館」の朝9時前、JA江刺女性部愛宕支部長の菊池美奈子さんほか8人のメンバーが集まった。軽トラの荷台からはまな板に包丁、そして大きな餅つき器などが次々に降ろされて、調理室の台の上にはダイコンにリンゴに手づくりの漬け物等々、各自が持ち寄った食材がところ狭しと載せられた。そして誰言うとなく分担が決まり、野菜を洗って大鍋に湯を沸かしてと調理が始まった。「昨日このダイコン擦ってみたけど、いや~甘い甘い」「おろし汁おいしいもんね~」調理の音、煮炊きの湯気に賑やかな会話が重なって、ほんの小1時間前は寒かった調理室はほかほかと温かい。忙しい農作業の合間を縫ってずっと続けられてきた愛宕支部の「ふれあい食事会」のいつもの準備風景である。

気心の知れたメンバー。テキパキと調理をこなす

ふれあい食事会では保健師による健康チェックも実施

「すこやかグループ」は緑のエプロンがユニフォーム

 JA江刺女性部が長年取り組んでいる「ふれあい食事会」は、地域の高齢者を招いて会食や交流を楽しむ事業。管内10支部でそれぞれ年4回行われており、ヘルパー資格を持つ女性部内の組織「すこやかグループ」を中心に、女性部メンバーと共同で行われている。愛宕支部でも恒例事業なのだが、昨年度から独自のメニューを提供することにしたという。「そもそも食事会のメニューは本部から届くのですが、参加者が少なくなった時がありました。何をしたら来てもらえるかと考えて、お年寄りが好きなお餅を提供することにしたのです」。菊池支部長が説明する。米どころ江刺、餅料理にも当然馴染みが深いのだ。

柔らかな湯餅を手でちぎって使う

ぐにゃもちの汁はイカの出汁とふわたのコクが味の決め手

すり鉢であてたじゅうねのタレに餅をくぐらす

美味しいところを食べてほしいと配膳もテキパキ

 そんな本日のメニューは、文字通りの餅づくし。この日は「あんこもち」「じゅうね(えごま)もち」「ぐにゃもち」の3種類に、ほうれんそうのみぞれ和えと江刺りんご。「ぐにゃもち」とは愛宕の後中野地区だけに伝わる郷土料理で、イカをふわたごと使い、ごぼうや豆腐、大根おろしを合わせて醤油で味付けした汁に餅を入れた一品だ。「3月の山の神講に男の人が女の人にご馳走するのが習わしで、包丁を使わずに作るものでした」。すこやかグループの遠藤フデ子さんが教えてくれる。食事会でも最初の頃は雑煮などを提供していたが、違うものも出したいとぐにゃもちを作るようになったという。他にも枝豆の季節にはずんだもち、冬はじゅうねもちというように旬のものを提供。「手をかけて作ったものを食べてほしい」と愛宕支部のメンバーは工夫を凝らしている。

ストレッチや簡単な体操の仕方もアドバイス

体を動かしてリラックス。和やかな雰囲気

体を動かしてリラックス。和やかな雰囲気

イカの風味と大根おろし。初めて味わうぐにゃもち

 メンバーが調理をしている間、広間ではJA岩手県厚生連の石川保険師が健康づくりのアドバイスや健康で暮らすための知恵をレクチャー。新聞チラシを使ったパズルやストレッチなどで、参加者は頭と体もリラックスした。そしてお昼、お待ちかねの食事会。テーブルに並んだ餅づくしに皆さんが舌鼓を打つ。郷土料理のぐにゃもちはほとんどの方が初体験ながら「美味しい」と好評、調理にあたった女性部のメンバーに感謝の拍手が贈られた。

味わいの違う餅料理3種に参加者の箸も進む

メンバーが一人一人挨拶。活動への思いも語った

JA江刺、女性部メンバー、参加者で記念撮影

「8人が真心を込めて作りました」と挨拶をした菊池支部長。作る人そして食べる人、双方の心の通い合いが感じられた、温かな食事会だった。

(取材日/平成28年2月24日 取材・撮影/フリーライター 井上宏美)

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