いわての輝く女性

平成28年9月 JAおおふなと女性部

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JAおおふなと女性部

各支部の役員と、JAおおふなと女性部前部長の朴澤美代子さん(前列左より2人目)、現副部長の荻原レン子さん(前列右より2人目)

 大船渡市末崎町にあるJAおおふなと末崎支店。ここにはみそ加工場が隣接しており、毎年冬になると自家用の味噌づくりをする組合員に利用されている。大豆のゆで釜やミキサーはもちろん育苗機を活用した小さな麹室まであり、利用者の中には麹づくりから取り組む本格派も多い。長年使われて来た室内の天井は、麹菌ですっかり色が変わっているほどだ。そんな個々の活動を、女性部活動に広げることは出来ないか。可能性を探るためにもまずは自分たちで味噌加工を体験しようと、JAおおふなと女性部副部長の荻原レン子さんほか横田支部・猪川支部・越喜来支部・大船渡支部それぞれの委員が集まった。

育苗機を麹室に。麹は完成まで3日間かかる

長年の作業で麹菌が天井の色を変えた

乾燥麹にぬるま湯を入れて戻しておく

レシピを見ながら作業の段取りを確認

 朝10時、加工場にメンバーが集合。テーブルにはこの日使う900グラムの乾燥麹が置かれ、奥の大釜では9キロの大豆がすでに入っている。「麹はAコープで販売されているし、大豆は地元産。家庭でも無理なく作れる方法と分量です」と、女性部事務局の川畑幸恵さんが説明する。参加者の多くが初めての味噌づくり、ハードルは低い方がいい。
 まずは乾燥麹に40度のお湯を入れて撹拌し、戻しておく。そこに塩を入れてよく混ぜれば麹は完成だ。一方では大鍋の大豆の灰汁取りも始まっている。初めてとはいえ、レシピを片手にテキパキと作業分担で仕事が進んでいくのも女性部だからこそだ。

女性部の仲間、作業の合間にはおしゃべり

各自持ち寄りの昼食。おふかし、なべやき、漬け物など

朴澤さんが持つ、熊本地震を報じる新聞切り抜き

 そんな作業の合間の会話は、4月14日に発生したばかりの熊本地震について。今回の地震で被害の大きかった地域のひとつ熊本県上益城郡益城町にあるJAかみましきは、東日本大震災後の2012年と2013年に大船渡市で支援活動を行うなど、JAおおふなとと深い関わりがあるのである。地震の翌日、電話でJAかみましき女性部部長の藤村裕里子さんと話したという前女性部長の朴澤美代子さんから「食べ物は報道ほど困ってはいない様子」「介護用オムツが不足という情報も」など、現地の様子が伝えられる。被害の内容や置かれている状況は違うが、ともに災害の被災地、その不安や辛さは誰もが骨身にしみている。
「JAかみましき女性部には本当にお世話になったから、落ち着いたら大船渡のサンマを持って支援に行きたい。熊本は遠いけど、みんなで協力してやれることをしようよ」。
 朴澤さんの提案に、深くうなずくメンバー。協同の心は距離を超えて結ばれている。

茹でたての大豆。JAおおふなとでは大豆の斡旋を実施

つぶした大豆は熱いうちにバットに広げて冷ます

あら熱がとれたところで塩を素早くもみこんでいく

 にぎやかな昼食を挟み、午後はいよいよ味噌づくりの仕上げ。ゆで上がった大豆をすりつぶし機にかけ、バットに広げてあら熱を冷ましたらミキサーで塩と麹を混ぜ合わせる。「昔は大きな木桶に入れて麦わらの靴で踏んだもんだ」。昔話にも花が咲き、およそ30キロの味噌が完成した。この後は各自が持ち帰って管理、冬には食べられるようになるという。
「支部活動で味噌づくりをするかどうかは、完成した味噌の味次第かなあ」。
 うれしそうに味噌を抱えたメンバーたち。新しい支部活動への展開は期待できそうだ。

完成した味噌。
まだ大豆の香りが若々しい

それぞれの家庭で半年熟成。
味が楽しみ

うれしそうに
味噌を抱えるメンバー

(取材日/平成28年4月21日 取材・撮影/フリーライター 井上宏美)

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