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平成22年6月 一関市立奥玉小学校

お母さんと食べる給食は美味しいね!

おいしい笑顔で「ごちそうさまでした!」

あおぞらいち組合から届いた野菜類

 岩手県の南端に位置する一関市は、東西約63キロメートル・南北約46キロメートルにも及ぶ県内有数の広大なまちである。市域は一関地域、東山地域、大東地域、花泉地域、川崎地域、千厩地域、室根地域の7地区に別れ、学校給食は一部で自校方式があるもののほとんどの地域に給食センターがあり、地域の特色を生かした給食が提供されている。今回は6つの小学校と2つの中学校合わせ約1150食を作っている、一関市千厩学校給食センターを訪問した。

約1150食の給食を作っている
千厩学校給食センター

大釜ではソテーや汁物を作る。ご飯は委託だが千厩産の米を使用

千厩町の給食を作る
調理員さんたち

 「冬場だから地場産も少なくて…」。学校栄養職員の高木まゆみさんは言うが、厳寒期の2月に訪れたにも関わらず白菜、ホウレンソウ、ジャガイモ、青大豆、おからが千厩産で揃えられた。これら食材の提供先は、町内の生産者で構成された産直組合「あおぞらいち組合」。冬場は葉ものや根菜がメインだが、春から夏は地場産のタケノコや特産のトマト、ピーマンなど季節に応じた食材を使っており、高木さんは「ニンジンも甘みが強く、昔ながらのニンジンらしい味がする」と千厩産の野菜のおいしさに信頼を寄せている。

学校栄養職員の高木まゆみさん。「給食は彩りやバランスも大事です」

試食会が行われた
奥玉小1年生の教室

「千厩の給食はおいしい!」
一緒にパクリ

 この日の献立は、黒糖コッペパン、きのこと野菜のスープ、鮭マヨ焼き、青ばた豆と野菜のソテー、デザートのネーブルオレンジ。
 地元食材を出来るだけ取り入れ、季節感のある献立づくりに取り組んでいる高木さん。「千厩での収穫時期と本に書かれている食材の旬は違うから」と、組合の産直施設に足を運び、品物をよく見るようにしているとか。また新しいメニューは調理員さんと試食を行い、味付けや内容について意見を聞いたのち給食に登場させている。旬の食材の持つ素材力をしっかり見極め、さらに周りの意見も参考にした献立づくりが、千厩の給食がおいしい理由といえるだろう。

「こういう組み合わせもいいね」
お母さん同士も情報交換

奥玉小では毎年違う作物の栽培体験を行う

栄養職員の高木さんも一緒に食べた。
「おいしい?」

高木さんの説明を聞く1年生の保護者たち

 学校農園でさまざまな作物づくりに取り組んでいる奥玉小学校。3年生の大豆栽培や5年生の米づくり、そして1年生でもサツマイモの栽培と収穫を体験する。そんな取り組みの成果か、低学年にも給食をできるだけ残さずに食べる意識が浸透しているという。この日は1年生の教室に保護者が訪れての給食試食会。お母さんやおばあさんと一緒の席に着いたみんなはニコニコ、ソワソワ。「いただきます!」挨拶も元気に、おしゃべりも楽しみながらの給食タイムになった。
 食後は高木さんからの献立説明。メニューや栄養価などを記したプリントに目を通しながら、地場産食材の利用や季節感ある献立づくりのお話に聞き入るお母さんたちの顔は真剣だ。高木さんは「摂取しづらい鉄分と食物繊維は家庭でも出来るだけ意識してほしい」と家庭での食事のたいせつさについても触れ、試食会は終了した。「家では野菜を残すのにしっかり食べた」と我が子の食欲に驚く声や「こういう風に調理すればおからも食べるんだ」「鮭マヨ焼きは真似したい」など調理への関心など反応はさまざまだが、給食への理解と信頼は、確実に深まったようである。

産直のある交流施設
「新町JaJa馬プラザ」

店内には農産物ほか加工品や雑貨なども並ぶ

地場産の豆類がずらり。
給食でもよく使用される

 農産物を納品するあおぞらいち組合の産直は、町の交流施設「新町JaJa馬プラザ」にある。給食センターとの取り引きも10年となり納品量も品目も増えてきているが、今年1月には高木さんら給食センターからの提案で初めての懇談会も開かれた。センターの白鳥徳子所長は「年間使用の多いものを作付けするなど組合側も努力してくれています」と、お互いの理解が深まっていることに手応えを感じている様子だった。
 子どもたちに安全安心な給食をと願う思いが、生産者と給食センターを繋いでいる。

(取材・撮影/フリーライター 井上宏美)

家庭でも作ってみよう!

今回の材料(約4人分)
【青ばた豆と野菜のソテー】
  • ベーコン(短冊切り)20グラム
  • とうもろこし(ホール)40グラム
  • 青ばた豆6グラム
  • ジャガイモ(千切り)120グラム
  • ホウレンソウ40グラム
  • 有塩バター7グラム
  • オリーブ油2グラム
  • 調味料(濃い口しょうゆ6.4グラム、本みりん2グラム、塩0.4グラム、コショウ0.04グラム)
【作り方】
青ばた豆と野菜のソテー
  1. 青ばた豆は水に漬けて戻したのち柔らかくなるまで茹で、ジャガイモはさっと茹でておく。
  2. ホウレンソウは茹でたのち冷やしておく。
  3. フライパンにバターとオリーブ油を熱してベーコンをよく炒めたのち、トウモロコシも入れて炒める。
  4. ③に青ばた豆とジャガイモを入れ、さっと炒めたら調味料で味付けをする。
  5. 最後に②を入れて炒め、材料を混ぜ合わせたら完成。

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