作文部門
全国農林水産大臣賞・岩手県知事賞
氏 名 学校名・学年 作品名 該当JA
畠山 公 大船渡市立盛小学校6年 「僕と未来をつなぐ米」 JAおおふなと

僕と未来をつなぐ米

畠山 公
大船渡市立盛小学校6年

 一番好きな食べ物は何かと聞かれたら、僕は胸をはって「ご飯」と答える。日本人で良かった。おいしいお米を食べ続けるにはどうしたらいいのだろう。
 僕は食物アレルギーがあり、米そのものではないが、米の栽培に使う農薬に反応してしまった。そんな僕でも食べられるものは何か。母は安心できる食べ物を探し、無農薬のお米で僕は命をつないだ。ぼくは将来お米の研究をして、農薬を使わなくても丈夫に育ち、その上おいしい品種の米を作る農業研究者になりたいと思った。
 そのために今の僕にできる事は何か。まずはお米を育ててみようと思った。春、知り合いの農家から稲もみを分けてもらい、ベランダにバケツを六つ並べた。朝晩の水やりが日課だ。覚悟はしていたけど、ビックリするほど雑草が生えてきた。バケツサイズだから、大丈夫と思っていたら甘かった。図鑑で調べたら十種類以上!。実際の田んぼで除草するとしたらもっと大変だ。農薬に頼る気持ちもわかった。無農薬で育てている人はどれほどの苦労をしているのだろう。気が遠くなった。
 知り合いの農家ではアイガモ農法をやっているが、バケツ稲にアイガモは向かない。他に除草する方法はないか調べようとしたら、ある本に出会った。主人公高柳さんは東京の米屋さんだ。高柳さんによると、アイガモ農法の他にコイ・フナ農法、田起こしや代かきを行わない不耕起農法、カブトエビ農法などがある。高柳さんおすすめのカブトエビは僕のバケツ稲に今年は間に合わないから、今は地道に抜くしかないけれど、すごい方法があると分かってうれしくなった。
 高柳さんがカブトエビ農法に出会ったきっかけは平成の米騒動だ。高柳さんは「日本人にはやっぱり日本の米がいい。安心して食べられる米が必要だ。」と考え、行動した。
 僕は自分の視野が狭かったことに気づいた。おいしくて安全な米を食べ続けるには、農業研究者と農家の人だけではなく、消費者が必要だ。安定して買えることも大事だ。作る人と食べる人がつながり、日本中の人が安心しておいしいお米を食べられたら幸せだ。農薬も必要かもしれないけど、できれば無農薬がいい。僕が目指している農業研究者の力もきっと必要だ。自分ができることをして助け合い、認め合い、つながるともっと豊かになる。
 お米作りは日本そのものだ。複雑で大変だけれど、命と知恵があふれている。日本という国が平和で美しいのはお米を通してみんながつながっているからだと思う。
 僕のバケツは世界を小さくしたみたいだ。稲と草以外にも生き物がたくさんいて争ったり仲良くしたりしている。上手に育てるとお米一粒から一万粒とれるらしい。つながりを信じて世話し、秋の収穫を待ちたい。そして来年はカブトエビ農法に挑戦してみたい。

 
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