作文部門
一般社団法人家の光協会北海道東北普及文化局長賞
氏 名 学校名・学年 作品名 該当JA
菊池 飛鳥 奥州市立木細工小学校6年 「くるみもち作り」 JA江刺

くるみもち作り

菊池 飛鳥
奥州市立木細工小学校6年

 「飛鳥、早く起きて。」
お母さんの大きな声で目が覚めた。今日は元旦。朝のもちつきが始まっている。
「飛鳥、遅い。馬屋の所におばあちゃんがいるから、早く手伝ってきて。」
私は馬屋に走った。
「おう、飛鳥か。ちょっと待ってろ。」
もちをついているおばあちゃん。私の方を一瞬だけチラッと見た。吐く息が白い。「ボフッ、ボフッ」もち米がもちになりかけている。
「何か、ふとんみたいな音。」
一人言をつぶやいた。
「ほれ、よっこいしょ。」
おばあちゃんは、小麦粉がしかれている緑のテーブルに、もちを勢いよく落とした。「ドソッ」。大きな音が部屋中にひびいた。
「なに、ぼぉっとしてんだ。ほれ、指で輪を作って。ちぎって丸めてみろ。」
大きな声。私の出番。教えられたとおりにやってみた。大きさを均等分けするのが難しい。それでも、だんだんこつをつかんできた。
「飛鳥。ほれ、口開けろ。」
言われたとおりに口を開けたら、
「あっち。」
おばあちゃんが、あつあつのおもちを私の口に入れた。おもちはよくのび、すぐには飲み込めない。かめばかむほど甘くなり、おいしい。もち米の香りが口中にふんわり広がる。
「飛鳥。終わったから、今度はお母さんのほうさ行け。」
走って台所へ行った。
「ああ、飛鳥。ほら、パス。」
お母さんに渡されたのは、すりこ木とクルミが入ったすりばち。
「これもやるの。」
「当ったり前。」
お母さんは、勢いよく返事をしたかと思うと、さっさと自分の仕事を始めた。智果と一緒にくるみすり。「ゴリゴリゴリ、ペチッペチッ」すりこ木でくるみをこする。最後はおばあちゃんの味つけで、くるみだれが完成。
「お母さあん、出来たから、もち持って来てけねが。」
と、おばあちゃん。お母さんが、智果と一緒につきたてのおもちを持って来た。真っ白い、やわらかいおもちに、くるみをたっぷりとからめて皿に盛る。そこに、おじいちゃんとお父さんも入って来た。
「じゃあ、朝ご飯にするか。」
みんなの皿には、出来たてほやほやの、みんなで力を合わせて作ったくるみもち。
「いただきます。」
ぱくり、もぐもぐ、もぐもぐ、もぐもぐ、ごっくうん。甘い。おいしい。やわらかい。みんなで作ったから、その分おいしい。みんなこぼれるニッコリ笑顔。今年もおもちがみんなの笑顔をはこんでくれた。新年のおもち作りは、みんなの笑顔をつくる大切な行事だ。

 
ウィンドウを閉じる