作文部門
優秀賞
氏 名 学校名・学年 作品名 該当JA
菅野 蓮未 花巻市立石鳥谷中学校1年 「農業と食育に学ぶ」 JAいわて花巻

農業と食育に学ぶ

菅野 蓮未
花巻市立石鳥谷中学校1年

 私は、お米が大好きです。私の家では、祖父が育てたお米を食べています。
 私達一家は、毎年、母の実家へ行き、稲かりの手伝いをしています。主にかり終わった稲を干す作業を手伝います。力仕事が多くとても大変で、正直あまり行きたくありません。でも、手伝いをすることで、農家の方々の大変さが学べるので、最後は「手伝いに来て良かったな」と思えます。
 祖父は、機械を使わずに今ではめずらしい「はせ掛け」を行っています。はせ掛けとは、木を鉄棒のように組み立てたはせにかった稲をかけ、天日干しする作業のことです。機械を使った方が楽だし、時間短縮にもなるのにと思ってしまうのですが、そこには、祖父のこだわりがあるそうなのです。「昔ながらのはせ掛けをすることで水分が保たれる」と言っていました。初めのうちはどうしてそんなことをするのか分かりませんでしたが、今では何となく分かる気がします。手作業でやる方が気持ちが込もって、きっと何百倍もおいしくなるのではないでしょうか。
 私は小さい頃、パンの方が好きでした。あまり覚えていないのですが、パンの方が甘かったり、味がついていたからだと思います。逆に、お米は味もあまりしないので、好きではありませんでした。小学校四年生頃には、稲かりの手伝いをして、農業の大変さを知ることで、お米が好きになっていきました。そのままでもよし、味をつけてもよし、そして何より、農家の苦労と努力と愛の結晶であることを身をもって体験しているため、お米の良さ、おいしさが分かっていきました。
 もう一つ、お米が好きになった理由があります。それは、母の食育です。私や妹達は、好き嫌いが多く、食べ物を残すこともありました。「え〜、だっておいしくないもん」と、ずっとそう言い続けて、食べ物も残し続けました。そんな私達に、母はこう言いました。
「作ってくれた人が目の前にいるんだから、そんなこと言わない。食べ物を好き嫌いする人は、人も好き嫌いするから。」
 …はい。そう返事するしかないくらいに、正しすぎる言葉。「ちゃんと食べなきゃ。頑張って。」その言葉がきっかけで、私は、苦手な食べ物をできるだけ残さないように努力するようになりました。
 そう。お米を育ててくれた人が。調理してくれた母が。みんなに食べてほしくて、頑張ってくれた人達がいる。本物の農家の人ほどではないけれど、農業の苦労を少しでも知っている。だからこそ、気付くことができた、「食」の大切さ。私は当時、お米があまり好きではありませんでしたが、もし自分があんなに大変な思いをしたお米を残されたら…。どんなに辛いだろう?そう考えるうちにお米をよく食べるようになり、今では大好物になっています。
 私は今、この作文を書きながら、今年の秋のことを想像しています。今年も一生懸命働こうとか、どんなことを学べるだろうなどと、そんなことを、ぼんやりと考えています。そして、再び「食」について考えることができました。
 私の夢は管理栄養士になることです。これからも農業の手伝いを通してお米の良さを知り、いつか他の人にも伝えられたらな、と思います。そのためにも、春に植えた苗を今年の秋にかり取って、祖父こだわりのはせ掛けをしたいです。

 
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