作文部門
岩手県教育長賞
氏 名 学校名・学年 作品名 該当JA
菊池 明莉 奥州市立木細工小学校6年 「受けつがれてきたお米作り」 JA江刺

受けつがれてきたお米作り

菊池 明莉
奥州市立木細工小学校6年

 「バラバラバラバラ。」
種もみが、春男さんの手から落ちていきました。もみのにおいがフワァンとして、ケースの小さなすき間に入ります。
「雨がふる音みたい。」
私の好きな音です。
 お米作りを教えてくれる春男さんの家で、初めて種もみをまき、苗作りをしました。去年しゅうかくしたお米の一部を保存しておいた物です。少し前に水をかけ、芽出しをしていました。お米のつぶにさわると、ザラザラ、ボコボコしています。黄土色のひまわりの種の赤ちゃんみたいで、かわいいです。
 春男さんの手本が終わると、
「明莉さんがら、やってみろ。」
ドクン、ドクン。心臓の音が聞こえてきて、きん張しながら種をまきました。
「上手、上手。」
春男さんにも先生にもほめられました。
 すき間に入れたら、はみ出しているお米を筆でならします。どのみぞにもしっかりもみが入ったら、ケースの上をずらします。
「ジュボッ。」
土の上にもみがきれいに並びました。
「すっきりする。」
赤ちゃんの種もみが土の上にねているみたいです。今度は赤ちゃんに土の布団をかけます。ハンドルを回すとベルトが動き、
「パラパラパラ。」
と土がかかります。種もみが見えなくなるくらいしっかりかけたら出来上がりです。
「ああ、楽しい。気持ちいいね。」
一緒に作業した四年生も楽しそうです。
 こうやって、一から育てた苗を植えたり観察したりしていると、一つ一つの成長がとてもうれしく感じます。肥散らしや代かき、田植えなどの作業も赤ちゃんを育てるときのように大切なことが分かります。お米がどんな味なのか去年よりも楽しみです。
 魚つかみの時に、地域の方が古代米をおにぎりにして持ってきてくれました。古代米を調べてみると、日本では、黒米や赤米などと呼ばれ、白い米の品種より古くから作られていると分かりました。おにぎりの味はあまくておいしかったです。縄文時代から米作りが受けつがれていると知りおどろきました。
 私は六年生になって初めて、種もみをまくというところから米作りをしました。一つぶのお米から芽が出て、苗になるところを初めて見ました。そしてそれが成長し、新しいお米になります。お米ってなんだかすごいなあと思いました。
 木細工小学校の先ぱい達が大切に育てたお米を今度は、私が育てるし、私が卒業しても下級生のみんなが受けついで育ててくれます。私が生まれるずうっと前から受けつがれてきたお米作りを、この先も、ずうっと先も大切に受けついでいってほしいです。

 
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