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日本農業新聞トピックス

2019-02-06掲載 (東北版)

リンゴ「奥州ロマン」期待の新品種 登場 強い甘味、食感特徴的 差別化へ越年出荷 JA江刺

 JA江刺は5日、リンゴ新品種「奥州ロマン」の試験販売に向け、東京や大阪の市場に出荷を始めた。「奥州ロマン」は、非常に強い甘みと、さくさくとした歯応えのある食感が特徴。初年度の2018年産は100ケース(1ケース5`)を試験販売する見込み。JAは「有利販売を展開し、生産者の所得向上につなげたい」と意気込む。
 14年の品種登録以降、JAは品種特性の調査を重ね導入を検討する中で、貯蔵性に優れていることに着目。有利販売につなげるため越年での販売を見込み、18年10月に収穫した「奥州ロマン」をJAの貯蔵施設に保管していた。4日から選果を始めた。
 「奥州ロマン」は、奥州市江刺の高野卓郎さん(78)が「シナノゴールド」に「つがる」を交配して育成し、14年に品種登録された。これまで高野さんが携わってきた「紅ロマン」「藤原ロマン」、「ゴールドロマン」に続く”ロマンシリーズ”として、名前を付けた。
 鮮やかに赤く色づいた実は酸味が少なく、糖度は16度前後。JA江刺りんご部会で現在、21人が約36eで栽培に取り組んでいる。
 従来、リンゴの中生種の主な販売期間は10月〜11月上旬。品種数や供給量がともに多い時期のため、末端販売価格が1年の中でも最も安くなる傾向にある。JAは、品種そのものの良さを消費者に十分にアピールし、より生産者の所得向上につなげるための販売時期を検討。2〜5月が適していると見込み、試験販売を決めた。
 JA営農推進部園芸課の荒井将旭課長は「奥州ロマンは食感が良く、糖度も高い。口の中で広がる甘さと独特の香りなど、必ず消費者に支持される品種だと自信を持っている。貯蔵性に優れ、味、食感ともに収穫時期と遜色ないことも強み。試験販売で結果を出し、生産者の所得向上につなげたい」と意気込む。

「奥州ロマン」の選果作業(岩手県奥州市江刺で)


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