作文部門
優秀賞
氏 名 学校名・学年 作品名 該当JA
熊谷 太志 一関市立花泉中学校2年 「ご飯と家族の食卓」 JAいわて平泉

ご飯と家族の食卓

熊谷 太志
一関市立花泉中学校2年

 僕の家族は、みんなお米が大好きだ。食卓にご飯がないと食べた気がしない。ほっかほかのご飯を食べると、体が暖まり心が和むような感じがする。このように、お米は、空腹を満たすだけでなく、僕たちの心をも満たしていると分かる。お米は僕たちにとっての大切な役割を担っているのだ。
 幼い頃から数えきれないくらいたくさんの美味しいご飯を食べてきたが、その中でもとても印象に残っているご飯がある。それは、僕のおばあちゃんがつくってくれる炊きこみご飯だ。毎年、年末におばあちゃんの家に行くのだが、十二月三十一日は、家では、必ずおばあちゃんのつくってくれる炊きこみご飯を食べて年越しをするきまりがあり、そこで食べる炊きこみご飯は、とにかく絶品だ。僕は、炊きこみご飯をつくるおばあちゃんをみると手伝いたくなるがおばあちゃんは、
「一人でつくるのが、私のやり方なの。」
と、いつも言う。
 おばあちゃんがつくる炊きこみご飯で欠かせないのは、食材だ。どんな料理をつくるときも最初にしなければいけないことは、食材をそろえることだ。おばあちゃんのつくる炊きこみご飯の具はいつもきまっている。ホタテの貝柱にタケノコ、にんじん、しいたけのこの四種の食材だ。まずは、買い出しに行く。買い出しについていくとおばあちゃんは必ずこう言って買い出しを始める。
「今日は、みんなが来たからいつもよりはりきるぞ。」
しかし、おばあちゃんのこだわりで、いつもよりいい物を買うという一心で、買い出しは、一軒では終わらない。二軒、三軒と次々にはしごしていく。買い出しだけでかなりの疲労だがおばあちゃんは、まったく疲れをみせず、次々と準備をすませていく。いつものようにお米と水で炊くようにして、そこに具材を入れていく。そして最後に味付けだ。味付けは、しょうゆ、みりん、料理酒、砂糖などを入れて炊く。みんなでおいしく炊けますようにと願いをこめる。後は、待つだけ。準備だけで、とてつもない空腹で倒れそうだった。さらに、炊飯器からくる炊きこみご飯のおいしそうな匂いがさらに空腹をひどくさせる。そのとき、ピーと炊飯器から炊けた音が聞こえた。その時僕は、とにかく急いで炊飯器に走っていった。フタをあけると、とてつもなくいい匂いが鼻から入り、全身にいきわたった。僕は、ただただ食べたいいっしんでしゃもじをとり炊きこみご飯を茶碗によそって一口目を食べた。なんとおいしいことだろう。そこからは、もう無我夢中で食べ続けた。二口目、三口目、もう、はしの勢いは、止まらなかった。兄弟が食べ始めてからは、もう競争のようだった。二杯目、三杯目、どんどん食べ続け、気づいた時には五杯も食べていた。みんなと食卓を囲み楽しく会話をして食べた炊き込みご飯はとてもおいしかったし、みんなとのおいしいご飯を囲む食卓は、僕たち家族にとって楽しい思い出になったものだった。
 僕たちは、「おいしいご飯を家族で囲む」ということに対して考えなおす時期がきている。なぜ、ここまで手づくりの料理をつくるのか。買った方が早いのではないか。でも、今の僕には、分かる。食事は、ただ食べればいいというものではない。家族で食卓を囲んで会話し、誰かが家族のために心をこめてつくった「ご飯」が一番なのだ。これからも家族で楽しい食卓を囲む時間を大切にしていきたい。

 
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