畑から採れる野菜など家族では食べきれず、隣近所に配っても残りは捨てるしかなかった。それにお年寄りが家に閉じこもらないようにと畑の作業をやるようになって、各地で産直が好評なのを見て、みんなで会を作りお店を持って販売しようと言うのが産直開店のきっかけだった。最初はJA猪川支所前で営業開始したが、住宅地を控え大型店の進出で活気づく猪川町中井沢地区に進出。地主が協力的で草を刈ってくれる条件で土地を借りプレハブの簡単なお店を構えた。
日曜日の9時から12時まで午前中の営業である。最初は10時開店が要望で9時になり、今では、商品が並ぶ8時半には近所のお馴染みのお客で賑わう。

大型店の進出している道路に面した店舗
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お客様を接客する会計の朴澤ツキコさん |
会員は32名、平成12年の開店で4年目を迎える。10名で毎回3人が当番で運用。都合のいい人や代表、会計は顔を見せる。
100円が基準であるが、中身が多いのも人気で補充をしないので、開店前に押しかけて、買い求める。
旬の野菜の他、なんばんみそが好評。漬物名人の田村光子さん、うめぼしの昔からの作り方の名人は今井夏子さんと役割分担でその他、花や野菜の苗も好評である。
12時の閉店でその日のうちに会計の朴澤ツキ子さんが所定の出品票で精算をする。会に10パーセント入れるが手際がいい。品物は殆ど残らない。

当番 今井夏子さん |
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当番の伊藤フミ子さん お客様との対話 |
お店を閉めるのも協同作業で簡単。よく考えたプレハブ店舗である。
年1回のみんなでの旅行は6月サクランボ刈りの予定。
各種の研修会や研究会、わらじなどの作品作りなど会員の親睦に役立って好評である。
はこべの会でラッキョウを作付けして共同でラッキョウ積けをする。お店の看板商品でもある。
お年寄りが野菜作りに励んでいるが、家族も全員で協力、産直の収入が励みになり新しくハウスも作るなど元気な女性部である。
JAでは、安全な野菜つくりの指導を徹底し、産直店舗構想もあるが。今の簡単産直店は地域の消費者に密着し親しみがあり、無理なく運営しているのが長続きの元である。
代表の朴澤美代子さんはお勤めを持ちながら、若さとアイデアで会員をまとめ、閉店後その場で打ち合わせの会など組織のリーダーとしての威力を発揮している。
若い会員の確保が課題とのこと。今後の活動が期待される。
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