「メンバーの皆さんが負担にならない程度に、出来る範囲のなかで楽しんでやっています。」と話す部長の千田さん。

国道343号線沿いに立つ「産直ふるさと大東」
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買い物客でにぎわう産直内 |
今年でオープン10周年を迎える「産直ふるさと大東」、充実した品揃えと立地の良さで年々売り上げを伸ばし、経営も順調だ。しかし、北国の産直は、どこも同じように冬場の品揃えが課題である。夏場は順調にいっても冬場は客足が遠のく。この状況を何とかしなければと、会員の皆と話し合った。オープンから3年目の平成9年、地元で取れる米、大豆、野菜などを使った加工品を作って冬場の品揃えにと、農産加工部が結成された。その中心となったのが、千田さんである。
特産の大豆を使った手作り味噌、その味噌に漬け込んだ、大根、人参、ごぼう、キュウリなどの漬け物。どの漬け物も地域の農家に代々伝えられてきた製法と味を大切にしている。

自慢の手作り味噌
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キュウリ、大根などを漬け込んだ味噌樽 |
菓子類の製造・販売も手がけることとなり、県内外の産直やメーカーにも研修に出かけたと話すが、「やっぱり、自分たちが小さい頃に食べた地域の食べものを次の世代にも残したい」との思いから、地元の素材を活用した「がんずき」、「大福」、「きりせんしょ」などをメインとした品揃えとなっている。新商品の開発などにも力を入れており、
「ほぼ、商品化の目処が立ったが、もう少しです。」と、アワを使った「アワ大福」を早く完成させて店頭に並べたいと、千田さんは目を細めた。

「ゆべし」に似た「白がんづき」
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金曜日の人気商品「どら焼き」 |

蒸し上がった「白がんづき」
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みんなでラッピングの作業 |
加工部結成当時は35人いた部員も、現在は19人のメンバーでローテーションを組み、一人が月に3〜4日の割合で当番を担当し、運営しているとのこと。
産直の開店に合わせるため、朝の7時頃から支度に取りかかり、10時頃には製品を完成させ、産直に卸すという。

今日の売れ具合が気になる
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産直に並ぶ「加工部」の商品 |
祝い事や仏事などの特別注文の対応は別として、普段はそれぞれが、漬け物班、菓子班、餅班などの班に属し、専門的に仕事をこなしているのもここの特徴である。そのことが、「家業の農業や家事に負担を与えず、楽しく参加できる秘訣です。」と部員の皆さんが口をそろえる。

千田部長と当番の部員の皆さん
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